従業員を雇う際の労働契約の締結について

会社を設立して従業員を雇う際には、従業員となる者に対して労働条件を明示しなければなりません。
特に契約期間や更新、仕事の内容、勤務時間や休日、賃金の決定や支払い方、退職に関することなどは「労働条件通知書」を交付しなければなりません。

「労働条件通知書」の内容

厚生労働省や労働基準監督署では、一般労働者・派遣労働者・短時間労働者・外国人労働者向けなど、さまざまな労働者向けの労働条件通知書のモデルを公開しています。
一般労働者向けの労働条件通知書で定めるモデル項目では、次の内容があります。

「労働契約書」の項目例

  • 「契約期間」(期間の定めなし・期間の定めあり)
  • 「就業の場所」
  • 「従事すべき業務の内容」
  • 「始業・就業の時刻、休憩時間、就業時転換、所定時間外労働の有無に関する事項」
  • 「休日及び勤務日」
  • 「休暇」
  • 「賃金」
  • 「退職に関する事項」
  • 「その他」
  • 「更新の有無」(契約期間の定めがある場合)

従業員を雇用する際には、これらの労働条件を書面で通知する必要があります。
口約束は違法ですので、必ず労働条件通知書を作成して明示してください。

労働契約の禁止事項

労働者と労働契約を結ぶとき、会社は次のような禁止事項を契約内容に入れてはいけません。

労働契約の禁止事項

  • 禁止事項1:労働契約に違反した場合に違約金を支払わせること。違約金の金額を決めておくこと。
  • 禁止事項2:労働を条件にお金を前貸しして、給料から一方的に天引きして返済させること。
  • 禁止事項3:強制的に会社にお金を積み立てさせること。

禁止事項1:「労働者への違約金や罰金」

コンビニエンスストアの店主がアルバイトの遅刻や欠勤に対して、ペナルティを定めて罰金を支払わせたことが話題になりました。これは明らかな労働基準法違反です。
その一方、インターネットやSNSなどで従業員による店舗や商品へのいたずらの公開が問題になりましたが、労働者が故意や不注意で会社に損害を与えてしまった場合に損害賠償請求を免れられるという訳ではありません。

禁止事項2:「労働者への前貸し」

借金と賃金の相殺禁止は、会社が労働者に借金をさせることにより不当に労働者が拘束させられるのを防止するためのものです。
会社が労働者に対してお金を前貸しして、月々の給料から強制的に天引きして返済させることは禁止されています。

禁止事項3:「強制的な社内積立」

会社による強制的な積み立ては、理由に関係なく禁止されています。
社員旅行費や各種の会費など、従業員の福祉のための積み立てであっても強制的には積み立てができません。
ただし、社内預金制度などがあり、従業員の自由意思によって会社に給料の一部を委託することなどは、一定の要件を満たす場合に限り許されています。

採用内定と内定取消し

会社が採用内定を通知して、会社と労働者との労働契約が成立した場合、その後に会社側が採用内定を取消せば解雇に相当するとされています。
社会通念上認められず、客観的に合理的な理由がない取消しを行った場合、その採用内定取消しは無効です。
採用内定の取消しが有効な場合は、通常の解雇と同じく労働基準法の「解雇予告」や「退職時等の証明」などの規定が適用されるので、会社は解雇予告や、内定取消し理由の証明書の交付など、適正な解雇手続きを行う必要があります。

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