給与と給与計算のしくみ

給与と給与計算

「給与」は従業員の労働の対価として会社が支給するもので、給料、賃金、報酬など、いくつかの呼び方があります。
そして、「給与計算」とは、従業員の給与支給額を計算する業務のことを言います。
労働基準法ではこれを賃金と呼び、賞与や諸手当などもすべて、使用者が従業員に支払うものは賃金(給与)と定義しています。

給与計算に含まれるもの

給与計算の業務には、まず毎月の給与や賞与の計算があります。所得税や住民税などの税金、健康保険料や厚生年金保険料、雇用保険料などの社会保険料を、会社は従業員の給与から天引き(源泉徴収)して納付しなければなりません。これを、「法定控除」と言います。
このようにして算出した金額が、「手取り」として従業員に支給されることになります。法定控除したものは、適正に処理します。
たとえば、税金や社会保険料は、会社が税務署や自治体、社会保険事務所や健保組合に毎月納めます。

その年の過不足を精算する「年末調整」

そして年末調整によって、その年の給与計算の業務が締めくくられます。
年末調整とは、「1年間で従業員の給与や賞与から控除した源泉所得税の合計」と「従業員が1年間に納めるべき所得税」とを比較し、その過不足を精算することです。
源泉所得税の合計額が多すぎた場合は従業員に還付され、少なすぎた場合は追加徴収されます。
給与計算は、労働基準法などの労働関連法規に従わなければなりません。また給与の支払いには以下の原則を知っておかなければなりません。

給与の支払いの5原則

労働基準法では、給与への支払いに関して5つの原則を定めています。

  1. 「通過払いの原則」
  2. 「直接払いの原則」
  3. 「全額払いの原則」
  4. 「毎月払いの原則」
  5. 「一定期日払いの原則」

以上の5つです。
それぞれについて見てみましょう。

1.「通貨払いの原則」

給与は通貨で支払わなければなりません。小切手や現物支給は禁じられています。
ただし、従業員の同意があった場合、銀行振り込みが可能になります。

2.「直接払いの原則」

給与は従業員本人に直接、支払わなければなりません。
配偶者や保護者であっても、代理人には支給できません。
銀行振り込みの場合は、必ず従業員本人名義の口座に振り込まなければなりません。
ただし、従業員本人が病気で受け取りが困難な場合は、例外が認められます。

3.「全額払いの原則」

給与はその全額を支払わなければなりません。
ただし、社会保険料、所得税、住民税の法定控除などの例外があります。

4.「毎月払いの原則」

給与は毎月1回以上、支払わなければなりません。
毎週の支払いも可能です。年俸制の場合にも、この原則は適用されます。

5.「一定期日払いの原則」

給与は「毎月25日」のように、期日を決めて支払わなければなりません。
ただし、賞与や退職金の支払いなどの例外があります。月末の支給日が休日の場合は、翌月にならないようにしなければなりません。

法定労働時間は「1週40時間」

労働基準法では、労働時間を「1週40時間、1日8時間以下でなければならない」と定めています。これを、「法定労働時間」と言います。
従業員が10人未満で、かつ商業、映画・演劇業、接客・娯楽業、保険衛生業では週44時間まで労働できる例外がありますが、この場合でも1日の労働時間は8時間を超えてはいけません。

法定労働時間を超えた残業

法定労働時間を超えた分は、「法定外残業」と言います。
法定外残業は、労働基準法に違反しています。このため、会社が従業員を残業させるには、あらかじめ労働組合などと「時間外労働・休日労働に関する協定届」(三六協定)を結び、労働基準監督署に届け出ておく必要があります。
また、時間外労働では2割5分以上、超えた分の給料を割り増ししなければなりません。

労働時間と休憩時間

労働時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上の休息を労働時間の途中に与えなければなりません。
この休憩時間は、労働時間に含まれません。
つまり、1日の労働時間が8時間の場合、会社は従業員を、休息時間と合わせて8時間45分拘束できることになります。

深夜・休日の労働

深夜や休日に従業員を労働させる場合も、この協定が必要となります。労働基準法は休日を、「4週に4日」と定めています。これを「法定休日」と言います。
休日労働の割増率は、3割5分増し以上。深夜労働の割増率は、2割5分増し以上となります。休日労働と深夜労働が重なった場合は、6割増し以上となります。

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